役職に就くためには、資格や条件などが必要な施設も存在する、介護施設の施設長。しかし、中には特別な資格や条件などがなくても施設長になることができる施設もあります。
1つ目は、有料老人ホームです。有料老人ホームとは、主として民間事業者が中心となって展開している介護サービスで、入居した高齢者の介護や日常生活の介助などの生活支援をサービスとして提供しています。一口に有料老人ホームと言ってもその形態はさまざまで、大別すると都道府県から提供するサービスの指定を受けた介護付き有料老人ホーム、自立した高齢者を対象とした健康型有料老人ホーム、そして日常生活のお世話が中心となる住宅型有料老人ホームの3つに分けることができます。それぞれ提供しているサービスが異なるので、自身の介護観に合わせた施設を選ぶことが推奨されています。
2つ目は、デイサービスです。デイサービスとは、利用者が自宅から施設に通うことで、さまざまなサービスを受けることができる形態の介護サービスです。要介護1から5の認定を受けた方が、日帰りでリハビリテーションや入浴、食事などの介助を受けることが可能となっています。似通った施設としてデイケアがありますが、こちらは病院などの施設に併設されていることが多く、実施されるサービス内容も異なるので混同しないように注意しましょう。
以上の2つの施設では、無資格でも施設長になるチャンスがあります。しかし、多くの施設では経験豊富な人材や有資格者を優遇する傾向があるので、それなりの経験値を積んでいないと、施設長には抜擢されないと考えて良いでしょう。